天体

【火星の特徴】重力や気温は?地球と似ている点を紹介!

地球の半分程度の大きさしかなく、太陽系惑星で2番目に小さい惑星である、火星

その小ささに反して、火星は、古くから、男性性戦い情熱の象徴とされてきました。

理由は、その赤さにあります。

地球から見ると、赤黒く光り輝いているように見える火星に、人々は戦火を重ね合わせました。

火星の色が戦火や血を想像させるということから、はるか昔から現代まで、火星は「戦いの神」「怒りの神」「男性の神」の象徴となっています。

最近では、地球の移住先として候補に挙げられる火星ですが、そもそも火星ってどんな惑星なのでしょうか?

Lisa

この記事を通して、火星の特徴をざっくりと掴んでみましょう♪

火星の特徴

見た目

火星は、惑星なので、自ら光を発することはできません。

太陽の光を反射して輝きます

太陽の光に照らされた火星は、地球から見ると赤く黒く光って見えます。

これは、火星表面の岩石や砂が、赤サビを多く含んでいるため、このように見えるのです。

赤さもあってか、夜空の火星は、金色に光り輝く金星と比べると、だいぶ暗く感じます

引用:37238: 月・火星・金星 by エッチャン – 天体写真ギャラリー

天体の明るさは、「等級」という単位を使って表します。

以下に、天体の等級をまとめます。

天体見かけの等級(最大の明るさ)
太陽-26.7
-12.7
水星-2.4
金星-4.7
火星-3.0
木星-2.9
土星-0.4
天王星+5.5
海王星+7.9
冥王星+13.7

等級の数値が小さくなるほど明るい天体大きくなるほど暗い天体となります。

大きさ・重さ

火星の直径は、地球の約0.53倍

重さは、地球の約1/10しかありません。

火星は、太陽系惑星で2番目に小さい惑星です。

地球から見ると、最接近の頃でも、月の約77分の1の大きさにしか見えないほど、小さいです。

引用:Basics of Space Flight – Solar System Exploration: NASA Science (左から水星、金星、地球、火星)
Lisa

大きさ・重さともに、地球と比べて遥かに小さい火星。

ですが、似ている点が数多くあり、火星は「地球型惑星」とも呼ばれています(理由は後述します)。

公転周期

金星が、太陽の周りを一周するまでにかかる期間(公転周期)は、約687日

1年11ヶ月(約1.8年)で、太陽の周りを一周することになります。

Lisa

地球の公転周期は1年なので、約2倍の時間をかけて太陽の周りを一周するということですね。

火星での1年は、地球での2年に相当します。

地球に似ている

地球と似ている点が数多くあり、地球型惑星とも呼ばれる、火星。

21世紀の現代では、火星を第二の地球とする動きが見られます。

地球が住めなくなった時のことを考え、第二の地球・火星に移住するための研究・計画が、多くの国・企業で進められていますよね。

火星と地球は、似ている点が数多くありますが、その中でも、つぎの3つの点が特に似ています。

  1. 自転の速度
  2. 四季の存在
  3. 惑星の構成要素

似ている点

① 自転の速度

一つ目は、自転の速度です。

自転速度(1日の長さ)は、地球とほぼ同じく、24時間39分

地球より、たった39分長いだけです。

こちらはNASAの科学者が作成した、10天体の自転の様子をアニメーション化したものです。

The eight planets and two dwarf (for now) planets – YouTube

地球とほぼ同じ速度で自転しているのがわかります。

② 四季の存在

二つ目は、四季の存在

火星は、地球と同じく地軸が傾いている(約25°)ので、四季が存在します。

ただし、公転周期(1年の長さ)は地球の二倍なので、各季節の長さもそれに合わせて二倍になります。

火星では、春、夏、秋、冬が各6ヶ月ずつ訪れることになります。

③ 構成要素

三つ目は、惑星の構成要素

火星は、地球と同じく岩石でできています。

これこそ、火星が地球型惑星と呼ばれる、主な理由でもあります。

火星には、地球と同じように、火山があったり、水が通ったような跡があったりもします。

過去には、までも存在していたというから驚きです。

ただし、火星は地球に比べて重力がずいぶんと弱い(地球の38%しかない)ので、大気が宇宙空間に消えてしまい、それに伴って海も消滅したと言われています。

このように地球と似ている点が数多くあるのが、火星です。

地球との距離も、約7500万kmと、意外と近いです。

宇宙船で半年くらいで、火星に着きます。
(ちなみに、地球から一番遠い惑星である海王星までは、無人宇宙船12年かかります。有人だともっとかかりそうですね)

Lisa

なんだか、本当にそのうち移住できてしまいそうな気がしますよね。

でも、そう簡単にはいかないのが、宇宙です。

火星が地球と異なる点の中で、特徴的なのはつぎの2つ。

  1. 大気構成
  2. 地表温度

異なる点

① 大気構成

一つ目は、火星の大気構成

火星の大気は、二酸化炭素(約95%)で、次いで窒素(3%)、アルゴン(1.6%)で構成されています。

地球の大気は、窒素(78.08%)、酸素(20.95%)、アルゴン(0.93%)、二酸化炭素(0.03%)。

大気の厚さも、火星の大気は地球の約1/160と、かなり薄くなっています。

大気が薄いとどうなるの?

もし、この地球に大気がなければ、太陽光がすべて宇宙に放出されてしまい、地球は極寒の星になるといわれています。

Lisa

大気がなければ、地球は常時マイナス19°の世界になってしまうそうです!

② 地表温度

二つ目は、地表温度

前述の大気の薄さもあり、火星の地表温度は、-143℃から35℃の間と、非常に寒いです。

地表面は、地球の砂漠と同じく、ホコリっぽく、乾燥しています。

そんな砂漠っぽい火星では、頻繁に砂嵐が起こります。

時速最大200kmもの、高速な砂嵐です。

しかも、数百日と続くのです。

Lisa

住むにしては、なかなか過酷な環境ですよね…!

この砂嵐は、地球から望遠鏡で見ることもできるくらいです。

地球と似ていて、近い位置にある火星ですが、住むとなると、一筋縄ではいかなそうです。

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まとめ

以上が、火星の天体としての特徴です。

火星は

  • 太陽系惑星
  • 地球の半分の大きさ・1/10の重さ
  • 太陽を一周するまでに、約2年かかる
  • 地球に似た天体「地球型惑星」

ということがわかりました。

Lisa

夜空に赤黒く光り輝くことから、別名「赤い惑星」とも呼ばれる火星について紹介しました。

夜空に赤黒く光る火星の姿が、軍神・アレス(ローマ神話のマルスに相当、英語読みでマーズ)の姿を彷彿させたことから、現代まで火星=マーズという認識になっています。

【火星の名前の由来】なぜマーズと呼ばれる?火星の意味 はるか昔から、火星は、ギリシャ神話に出てくる戦争の神・アレス(ローマ神話のマルスに相当、英語読みマーズ)に重ねられてきました。...