神話

【ギリシャ神話】一番のイケメン 戦争の神・アレスとは

ギリシャ神話の戦争の神・アレス(ローマ神話におけるマルスに相当、英語読みでマーズ)は、火星を象徴する神です。

火星の天体としての特徴が、ギリシャ神話のアレスと似ていることから、火星=アレス(マーズ)という認識になりました。

ギリシャ神話のアレスといえば、横暴で喧嘩っ早いことで有名。

この記事では、そんなアレスにまつわる神話をお伝えします。

神話を知り、アレスの特徴を掴むことで、火星の特徴がより理解しやすくなります

Lisa

それでは、はじまりはじまり〜♪

戦争の神・アレスとは

アレスは、全知全能で神々の王・ゼウスと、最高位の女神・ヘラの間に生まれた神様です。

全知全能で神々の王と、最高位の女神両親に持ち、最高とも言える血統のもとに生まれた神様なのです。

にも関わらず、アレスは、ギリシア神話では、軍神にして、殺害の神と言われています。 

軍神・殺害の神とも呼ばれる理由

その理由は、「野蛮で好戦的な蛮族とされていたトラキアの民が信仰する神がアレスであったため」だと言われています。

トラキアは、バルカン半島南東部の地名です。現在のギリシャ、トルコあたり(下右図こげ茶部分)を指します。
(下記画像引用元 左:トラキア人 – Wikipedia、右:トラキア – Wikipedia

そこに住むトラキア人は、独自の高度な文化を持っていました。

ブルガリア共和国では、トラキア時代の遺跡から、精巧に作られた金細工が多数発掘されています(下図参照)。

黄金文明とも呼べるほど、トラキア文明は発展していたようです。

しかし、全身に刺青があったこと、生贄の風習があったこと、奴隷の供給源であったこと、などから、独自の高度な文明を築いていたにも関わらず、周辺の民族からは「野蛮人」として見られていました。

野蛮人のレッテルを持つトラキア人は、戦闘にも秀でていました。

あの最強のアレクサンドロス大王軍の戦闘部隊の中核にいたのが、トラキア人たちだったと言います。

彼らは、その後の古代ローマ時代にも、兵として重宝されました。

引用:トラキア人 – Wikipedia

独自の文化を発展させてきた、トラキアの民でしたが、最後には古代ギリシャ文明の波に飲まれ、トラキアは、ギリシャの一部として統合されてしまいます。

そんなトラキアの民が信仰していたのが、アレスでした。

ギリシャ神話は、各地に存在した神々の話をまとめたものです。

ギリシャ神話編成の際に、トラキア地方のアレスも、ギリシャ神話に加えられることになります。

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周りから野蛮だと言われてきたトラキアの民が信仰する神・アレスだったので、ギリシャ神話においても、アレスはトラキアの野蛮な性質を受け継ぐこととなりました。

これが、アレスがギリシア神話では、軍神にして、殺害の神と言われている理由です。

引用:アレース – Wikipedia

神々No.1イケメン・アレスはアフロディテの不倫相手

戦いの神・アレスは、神々の中で最もイケメンだったと言われています。

イケメンだったアレスは、金星の象徴であり、愛と美の女神・アフロディテの不倫相手だったそうです。

↓アフロディテの神話は、こちらから!

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アフロディテは、神々の中で一番のブサイクと言われるヘパイストスと、いやいや結婚させられていました。

そんななか、美しく、男らしいアレスに心を奪われたのでしょう。

アフロディテとアレスは、美男美女で、互いに惹かれあいました。

引用:サンドロ・ボッティチェッリ 「 ヴィーナスとマルス」 1483,  69 x 173.5 cm , ロンドン・ナショナル・ギャラリー

戦い好きな性格

アレスは、狂暴、無思慮で、戦いのための戦いを好むとされています。

神話におけるアレスの身長は、なんと200mを超える巨体。

しかし、戦いをより楽しむために、戦争中は人間と同じくらいの大きさになるというハンデをわざわざ背負って戦ったそうです。

敵陣に突進して、敵をひたすらなぎ倒すという、豪快な戦い方をするアレス。

青銅の鎧を着込んで、両手に巨大な槍を持ち、イキイキと戦いに挑んだことでしょう。

戦う理由なんかなく、戦いのための戦い、戦いを楽しむために、ただただ戦闘を繰り返していました

そんな、ひたすら敵陣に突っ込んでいくアレスは、緻密な戦略なんて持ち合わせていなかったので、神様であるのに、神と人間のハーフである英雄・ヘラクレス完全に人間であるディオメデスに負けるという、残念な話も残されています。

引用:ヘーラクレース – Wikipedia

自己コントロールが苦手

戦いを好む神・アレスは、自己コントロールが大の苦手でした。

怒りに身を任せて行動することが多くありました。

その中でも有名なのが、ポセイドンの息子を殺害した話です。

アレスの娘・アルキッペーが、ポセイドンの息子・ハリロティオスが乱暴された際には、乱暴した相手が、たとえ、神々の世界で第2位の権力を持つポセイドンの息子であろうと、死ぬまで殴ることをやめなかったと言います。

猪突猛進なアレスには、周りが見えなくなり、怒りに身を任せて行動することが多くありました。

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さいごに

以上が、ギリシャ神話における「戦争の神・アレス」にまつわる神話です。

アレスには、戦いを好む、怒りに身をまかせる、荒々しい、などという特徴があることがわかりました。

こういった性質を持つアレスと、天体の火星が同一視され、古来より火星は、「怒り」や「情熱」を司る星であるとされてきました。

Lisa

アレスの神話を知ることで、西洋占星術における火星の性質が掴みやすくなります♪

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